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酒屋慶風・丸又商店 横地準 の店長日記



ワイン・ライトボディ・フルボディ(その3)

ワインのタイプ別表示について、とっても長い間まとめることが出来ませんでしたが、ようやく、その3を書けることになりました。

ワインのタイプ別分類を行うのは、消費者の方に選びやすくするためだと思います。
これに異論はございません。
そういう基準のようなものがなければ、そりゃ、中味が全く分かりませんからね、当然のことだと思います。

ところが、ず~と以前から、この分類に全てを当てはめられないといったことが言われてきました。
地域や葡萄品種により出来あがってきた味わいが違うので、難しいとされてきました。

中々、ばっちりとは行きませんよ。
そりゃね~。
まあ、目安ですからね、良いんじゃないのですか。

こんな感じで言われていました。

だってね、ある地方のある葡萄品種を使ったワインは、もうほとんどがミディアムと表示され、他の地方のある葡萄品種を使ったワインはそのほとんどがフルボディとパンフレットに書かれています。
で、それらを同じ基準では測れません、というのでしょ。
全く意味ないでしょう。

そう思っていました。

で、私、この捉え方が根本から違うのではないだろうか、と思うのです。

ライトの対の言葉は、ヘビーだと思います。
フランスだから、フルという言葉を使う??
何か変ですね。

軽いの反対は重いですよ、やっぱり。
となると、初めから捉え方が違うのではないでしょうか。

まず、その前に(その2)にも書きましたが、中位という概念が最も広いという捉え方ではなく、その反対で、中という言葉は、中心であり、実はものすごく狭いのです。
(重複するので書きません。)

と言う事は、実はこの分類の仕方、いやこの3つの言葉は、出来あがったワインの分類をするための言葉ではないのではなかろうか。

ならば、この3つの言葉の意味することとは。

これはつまり、造り手さんの立場で出来あがったワインをチェックしていく場合に使う言葉だったのではないだろうか。
そこから派生して今のような使い方になって行った。
私、そう思うのです。

フルという言葉は、日本語に訳すと「満たす」とか「多く一杯ある」とかの概念になると思います。
つまり、出来あがったワインがフルの状態なのです。
そこにもたぶん段階があると思います。
少しフルか、すごくフルか。
そんなイメージはあるのではないでしょうか。

その反対のライト。
これは実はフルの対句ではないのではないのかもしれません。
いや、やはり対句なのかもしれません。
ちょっとまだよく分からないところなので、いずれまたライトに関しては書きたいと思います。

いずれにせよ、使われ方が違うのです。

さてここで、ミディアムボディという言葉に付いて記しますね。
この言葉、「中くらい」を意味すると思われるのですが、どうもそうでは無いようです。
これはおそらく「バランスの取れた一番良い状態」を指すのではないでしょうか。

つまり、出来てきた赤ワインは要するに「フル」であり、その状態から飲んで美味しい「ミディアム」に以降する、変化する、という捉え方がされていたのではないでしょうか。

(続く)






by happy-breeze | 2011-11-19 08:42 | ワイン
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