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酒屋慶風・丸又商店 横地準 の店長日記



気になるので前項の続きです。

前項の続きです。

前項で書いたシャブリですが、
通常、シャブリは「マロラクティック醗酵」を半分ほど行うと言われています。

そうすると、先程のドイツの白ワインの飲み頃温度7℃くらいよりも上の温度帯がちょうどよくなります。

つまり、リンゴ酸が多いワインですと冷やして美味しく感じるということです。
そのリンゴ酸を少し減らし、乳酸が増えたシャブリの飲みころ温度は少し高いところにあるという訳です。

で、
リンゴ酸の多いワイン(ドイツ白ワイン)を15℃~20℃で味わうと、シャキッとしない、さわやかに感じない、何だかぼけているなあ~と感じたりすることになります。

ということはその反対に「乳酸」が多いワインは、あまり冷やしては美味しく感じないということになります。

これを日本酒に当てはめると、
昔からの日本酒は「燗」をして飲むと美味しい訳です。
その液体の中は、リンゴ酸はとても少なく、乳酸が多いのですから。

但し、最近のお酒はこの限りではないということになります。

ワインに戻して、
ここに、赤ワインですとタンニンという要素、あるいはスパークリングワインなら発泡性(炭酸ガス)という要素が加わってきます。
そうやって、そのワインの飲み頃温度が分かってきます。

もちろん、一般的な理論です。
その理論に合致しない造り方のワインもあるかもしれません。
あるいは、好みも問題も。

消費行動として、趣味嗜好品はもうその人の好みであり自由ですから。

でも、私共と致しましてはいわゆる汎用性のある理論をお伝えして
ハイ、消費者の方々が
好みの美味しいお酒を選んで美味しく飲む。

結局は

選び方 と 飲み方

これに尽きる訳です。

そのお手伝いをさせて頂きたい。

それが流通の小売業者の役目、つまり酒屋の役目なのだと思っています。
その参考資料となるように、少しばかり理屈を伝えさせて頂ければと思います。

よろしくお願い致します。










by happy-breeze | 2011-12-10 12:12 | 旨い酒を旨く飲む
<< 酸度と酸味について(その2) マロラクティック醗酵について >>


日々の出来事や想いを、そして新着情報や蔵便りを書いています。

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