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酒屋慶風・丸又商店 横地準 の店長日記



ワインには3つの試飲の捉え方がある

ワインのテースティングというと、ソムリエさんがとても素晴らしいコメントをしながらワインを表現することだと思っている方が多くおられることと思います。
でも、こんなことはソムリエさんにしか出来ません。
ちなみに私も出来ません。

そこで、3つの立場から行うテースティングをご紹介します。
というより、至極当たり前の事なんですよ。

まず、生産者さん。
彼らのテースティングは、要するに欠陥探しなんです。
商品として市場に出しても良いかどうか。
ここをクリアーしてから、ワインの特徴を表現することになります。
でも、ソムリエさんのような表現や伝え方は生産者の立場からはあまり必要がないでしょう。

そして、ソムリエさん。
彼らが言うところの「バラの香り」とか「スパイシーな香り」とかの表現は、実は共通の表現方法なのです。
つまり、この液体としてのワインを客観的に共通的に見ていくのです。
それで、どうゆうワインかを知ることになり、それが伝える言葉になるのです。

しかしながら、この表現が何を意味するのかを知っている人になら良いでしょうが、普通の人には、「わあ~、すごいなあ、でも、あ~、その~、よく分からないなあ」ということになりかねません。
本来は、そのワインを表現しているのですから、伝わらなければ意味がないのです。

では、普通の一般消費者の方のテースティングとは何かと言いますと、それは「好みのワインを探すテースティング」ということです。
スイートかドライか、コクは有った方がいいのか、酸味はどうなのか。
自身の美味いなあと思う尺度で試されればいいのです。

但し、好みに合わないから不味いということではない訳で、ここを間違えなければ良いのです。

それから、好みだからといって、「何でもあり」というのは違うと思います。
この事を文章で書くのはとても難しいのですが、要するにソムリエさんのようなコメントをするためにワインを勉強したり捉えたりする必要などさらさらないのです。

もちろん、飲みながらそうゆう表現も少しは出来るようになると思います。

ワインは、美味しく楽しむものです。
料理がますます美味しく冴えるように寄与してこそ本来の姿です。

自分の好みと美味しいワインを見つけるために行うものです。
その為に、何がいいワインかを知る事が大切なのだと思います。

ワインを知るとは好みを知ることでもあります。
但し、あの店のTボーンステーキにはどっしりしたタイプの赤ワインだね。
軽い赤じゃあ、合わないね。
というような楽しみ方を知ってワインを選ぶことが重要であり、それから、良いワイン、美味しいワイン、を見つけていくためにテースティングするのです。
それは、普段のワインとの付き合いをとても普通に行える事こそが大切であるということです。
「スパイシーな黒コショーの香り」なんて表現が出来るようになるのは、ず~と後からでいいのだと思います。

好みに合う、美味しいワインを見つけること。
それが食事と上手くマッチすること。

その為に、ちょっとしたポイントを知っておくことが一般のワインファンには大切なのです。
そうゆうテースティングレベルが上がる事を指して、ワイン通というのだと思います。
by happy-breeze | 2010-07-31 19:00 | ワイン
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日々の出来事や想いを、そして新着情報や蔵便りを書いています。

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