熟成について思う(その4)
ワインにとって湿度って一体どの位大切なのでしょう。
最近は、温度はとてもうるさく言いますが、昔ほど湿度に付いては言われていないように感じます。
よく考えてみれば、日本は最初から湿度の高い国ですからね。
冬場の乾燥した季節くらいでしょ、ちょっと注意しなくてはいけないのは・・。
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米宗の21byのお酒の評判が良いと言う話から、何だか、ワインの熟成の話になってしまいましたが、これは私の中でず~と眠り続けてきたテーマなのです。
何も高級ワインの話ではありません。
もっと、普通の価格帯のワインで、そうですね10年くらい寝かせて美味しくなる。
まあ、3~4千円クラスのワイン。
赤でも白でも。
これは、私自身がこういうフランスワインを扱っていたから、そしてそういうワインの美味しさを身を以て体験しているから。
そして、そういうワインが輸入されなくなったから。
そう、あの時飲んだあの味わい。
全然高くないし、決して古酒の趣きが良い味出しているなんて感じでもない。
とても素直で果実味があって美味しいと思った、あの味。
それは、
10年の熟成から、何とも素晴らしい変貌を遂げたっていうような、いやそんな大げさな味ではありません。
むしろその逆です。
え~、これ10年も経ったワインなの。
とても素直で美味しいワインですね。
これでおいくらですか?
3千5百円です。
へえ、そのクラスのワインでも10年寝かせてこういう美味しいワインになるんですね。
ところで、どこで10年間保管されていたのですか?
それは、フランスでも最高のワインセラーといわれる、その某地下セラーに置いて熟成されたワインです。
そういうセラーに、こういう普及帯のワインが・・。
へえ~。
じゃあ、何も高級ワインだけの話ではないのですね。
もちろん、案内のあるものはもっとお値段のいいものばかりです。
やはりね。
でも、このクラスで熟成の妙の一端でもお伝え出来れば、それはそれで価値のあることだと思います。
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私は、こういうワインにチャレンジした方が良いのかもしれません。
自然なワインがどうのこうのよりも。
前にも同じようなことをこのブログに書いています。
決して忘れた訳ではありません。
色々な試飲会場では、そういうことも頭の片隅に置きながらワインを試しています。
しかし、そういう価値基準で造られていると思われる普及価格帯のワインは、今はもう滅多にありません。
でも、日本酒にしろワインにしろ、熟成というメカニズムが働いて素晴らしい味になる。
その価値を伝えてみたいなあ~。
老香のする日本酒ではなくて。
もっと気持ちのよい熟成されたからこそのいい香りのする日本酒。
もちろん味の方も、酸味等々の様々な要素の旨さのバランス、そこからくる熟成された深み、そして全体のまとまりからくる落ち着きのある趣き。
日本酒でも、同じように熟成に向くお酒を選び、そして保管方法を考慮することがとても大切だと思います。
この酒は、少し寝かせてみたらもっと良くなるよ、と思って、
それで、常温で保管してみたら、あらら、老香がしてきてお酒自体も良くならなかった。
何てことになれば意味がありません。
何だか、勝手な文章を書きたいように書いてしまいました。
脈絡のない展開で大変申し訳ありません。
又、いつの日かもう少し整理して皆様にお伝えしようと思います。
よろしくお願い致します。
2015.06.26(金)